ニューヨークライフバランス研究所(NYLB)代表・松村亜里のオンラインサロン Ari’s Academiaは、国内外から250名以上が参加するコミュニティ。ここでは、参加メンバー最新の幸せになる研究を学び、世界中のn仲間とつながりながら、まずは自分自身がとびきり幸せになることを目指しています。
Ari’s Academiaでは、毎月1回、第一週の火曜夜または土曜朝に松村亜里の講義を実施。松村からの旬の実践に結びつけやすい幸せになる研究のお話、近況の共有、松村と初参加の方達となど毎回濃い時間をお届けしています。
本記事では、10月3日(火)21:00より開催されたAri’s Academiaの様子をお届けします!
人生のクリエイターになる方法(TED)後編
今回は、本の執筆をしている松村が、サロンメンバーに早くお伝えした方が更に役立つのでは、と考え、「ザ ・エンパワメント・ダイナミクス」を今月は取り上げることにしました。
日時:2023年10月7日(土)21時〜22時30分
会場:Zoom
主催:ニューヨークライフバランス研究所
参加者:50名(リアルタイム参加者をカウント。後日アーカイブ視聴も可能)
テーマ:人生のクリエイターになる方法(TED)後編
まずは松村からの近況報告からスタートしました。NYで引っ越しをして1か月。めざチアなどのライブ出演、PPC(ポジティブ心理学コーチング講座)のプロモーション、洪水による浸水、手巻きパーティ、針治療などなど、松村は目まぐるしいひと月を過ごしました。
以前の松村だったら、完璧になるまでホームパーティーができないという面も持ち合わせていましたが、「皆で楽しい時間が過ごしたいな」「大家さんにお礼がしたいな」というように、こうしたいという自分の気持ちを大事に動くと、人にどう思われるかを気にしなくなって軽くなったというシェアがありました。
現在学んでいるTED(ザ・エンパワメント・ダイナミクス)も、自分がどうしたいかに向き合うというのがポイントでしたね。
まず、ポジティブ心理学を主に教えてきた松村が他の心理学もサロン講義に取り上げるようになった理由について説明しました。
- ポジティブ心理学を使って対人支援をするメンバーが増えた
- ポジティブ心理学以外でも「役に立つ心理学を紹介したい!」と思うように
現在、TEDの書籍を執筆中の松村。自分の人生や周りの人のサポート、クライアントへの関わりで使えるTEDは大切だと実感し、是非今の段階でサロンメンバーには紹介したい、と今回のテーマとして取り上げました。
心理学を学ぶ上で大切なことも最初にお話ししました。
- どれも真実ではなく、1つの見方・考え方
- 抱えている課題、目指しているゴールによって使う心理学を変える
- 医学生症候群に注意(知識が幸せにつながらない場合は使わない)
また、心理学には以下の要素があり、毎回松村がそれぞれの心理学について、分解して解説しています。
- ①ベースとなる理論
- ②問題の発症の考え方
- ③最終目標(ありたい姿)
- ④目的へ行く方法(技法)
前回のおさらい
前回の「人生のクリエーターになる方法(TED)前編」では、以下の3点をお話ししました。
- 悪い人間関係のパターン(DDT:The Dreaded Drama Triangle)
- 犠牲者マインドセット
- クリエイターマインドセット
DDTと犠牲者マインドセットのポイントは、以下の通りです。
- 恐怖のドラマトライアングル(DDT)という逆三角形の人間関係のパターンがある
- 犠牲者は、DDT劇場の主人公で無力感がある
- 迫害者は、犠牲者のためになくてはならない・犠牲者を強化する役割
- 救済者は、犠牲者を助ける。犠牲者の無力感を強化する役割
- この3つの役割が絶えずローテーションし続けている
- 何が欲しくないか、人生の中心がいつも問題
犠牲者は「何が欲しくないか」にフォーカスするのに対して、クリエイターマインドセットではビジョン(理想の未来)に注目しているのが、一番の違いです。
シフトを起こすには、
- 役割のパターンに気づく
- クリエイターとして生きると決める、選択する
- 犠牲者に戻りそうな時は、「私は何が欲しいのか、どうなりたいのか」にフォーカスする
前回の開催報告はこちら
https://lifebalanceny.org/4592
さて、サロンメンバーに前回の講義を受けて、やってみてどうだったかを聞いてみました。
クリエイターとしてビジョンを描いて、ベイビーステップで行動してみて、さて皆さんはいかがだったでしょうか?
- 子どもがクリエイターになったこと。ビジョン:忘れ物をしたくない。子どもの行動:時間割表を玄関のドアに貼りました。☞毎日、家を出る前に、持ち物チェックするようになりました。
- 娘と旦那さんがもめてしまったときに、二人を尊重し、ヒーローにならないように、わたしはどうしたいんだろうと考えて俯瞰してみるようにしていました。そうしたら二人が勝手に解決していました。
- PPC(※NYLB主催講座ポジティブ心理学コーチング)に思い切って申し込みました。
- 手が動かなくなってくる病気になったことで犠牲者マインででした。が、やはり「弾きたい」気持ちが強く出てきたので気ままに弾いていたところ、挙式のお仕事が舞い込んできたので「よし、クリエーターだ!」と思い、お話を受けました。
TEDの3つの役割
エメラルド氏は、不妊症で離婚し実父が亡くなり全てを失い鬱になった時にセラピストからDDTに聞いて、ひっくり返したらなんなんだろうと思った時にTEDを思いついたそうです。
【クリエイターの役割】
- TEDの中心的な役割
- TED3つの役割全て(クリエイター、コーチ、挑戦者)がクリエイター(←DDTの全ての役割が犠牲者思考を持っているのに対し)
- 自分らしさを活用して(強み?)人生を創造していく人
- ビジョン(理想)に注目し、熱意で動機付けられ、理想を実現する小さい行動を選択する
クリエイターはサーフィンのよう。変化は自分で選ぶ時もあるし、うまく波に乗れず落とされてしまう時もある。でも自分で舵を取ろうとはしている。うまく乗れない時でも、すべて経験となって成長します。
DDTでは自分の力を人をコントロールするために使っているのに対し、クリエイターは「未来を創造」するために力を使って、力を他の人とシェアします。相手をクリエイターとして見ているので、クリエイター同士で力を他の人とシェアする共同制作者になります。
他のクリエイターと関わりを持つと、他の役割(コーチ、挑戦者)を演じながらサポートをし合うということが起こります。
【チャレンジャー(挑戦者)の役割】
- クリエイターの行動を促進させる(創造意欲、新しいスキル・知識の獲得、難しい決断)
- クリエイターの夢を実現するために必要な行動を促進(成長の機会を示す)
- 人、状況、環境であることもある
<建設的なチャレンジャー>
- 固定概念や現状に対する意義を唱えてくれる人。相手をクリエイターとして見ていて、相手の幸せや成長を願っていてチャレンジしていることに気付いている
<非建設的なチャレンジャー>
- 歓迎されていない人・現状・状況。困難、特に創造する能力を阻害しているものに向き合うことを教えてくれる
どちらも、素晴らしい贈り物を与えてくれます。何が贈り物かと言ったら、明確化です。チャレンジャーは、「私はこれがいやだ」「私はこれが欲しい」ということを、明確化してくれます。
【コーチの役割】
- 特徴は勇気づけと同じ
- 自分の人生に全力で取り組んでいる。自分がクリエイターということを知っていて、他の人のこともクリエイターとして見ている。
- 救済者(ヒーロー)の解毒剤(救済者もコーチも相手を支援しようとしている)
- 救済者とコーチの違いは、
救済者:力を奪い取り、無力感を強化。問題解決が目的。
コーチ:相手に権限を委ね、力を残している。クリエイターの幸せと成長が目的。力を共有している。 - プロである必要はない。
コーチの特徴は、
- いい質問をたくさんする
- クライアントの話を深く聞き、一緒に探求する
- クライアントには見えない可能性が見える
- クライアントの創造性を刺激する → クライアントは自分の人生の道を切り開いていく
です。
「私は何があってもあなたのそばにいます」というスタンスで、「私が治してあげます」とは言いません。
問いやシェアをしながら、更に進めて行きました。
「あなたの人生の中で、挑戦者・コーチになってくれた状況はありましたか? あったとしたらどんな人でしたか?」
The Empowerment Dynamics 変化を起こす
では、どうDDTをTEDに転換させるのでしょうか?
1. 犠牲者 → クリエイター への変換
犠牲者からクリエイターにするのが一番分かりやすいです。要は、「何が欲しいか」です。
- DDTは、私たちにはもっと選択する力があるということに気づかずに、1日を無意識に過ごし、魔法や誰かや何かが助けてくれることに憧れている
ex.白馬の王子様、宝くじ
- TEDは、人生は成長の実験室。自分の人生をデザインする能力と自分に起こったことにどう反応するかを選ぶ能力を高めている
創造すること自体は、人に元々埋め込まれているものです。私たちは創造しないということはできません。私たちは毎日何かを創造していきています。でも、「無意識に反応して創造しているのか」「意識的に選んで創造しているのか」大きな違いがあり、そこには怖さもあります。
怖さがあるからといって間違っている方向に行っているということではありません。大切なことほど怖いので、怖さはやってみたらいいというサインだと松村は思っています。
前回からの引き続きですが、今回お伝えしたいことは、ベイビーステップは100%自分がやることになります。子どもに宿題をさせるとかとは異なります。自分が変われば周りの人も変化することはあります。あなたが他の人を変えるということを目標にして何かをする場合は、それは叶いません。
エメラルド氏は、目的と熱意を見つけるための内観をすることを勧めており、毎朝、「感謝すること」や「夢の実現のために今日すること3つ」書いているそうです。それと同様の者が松村が発刊している「ストレングスノート 」でもあります。
写真は2023年版。2024年版の情報はメルマガやLINEでお知らせします。
多くの人はDDTの底を打たなければTEDになれない、とエメラルド氏は言っています。人は同じことをやり続けて、違う結果をしようとする生き物。例えば、一度叱って子どもが宿題をしなかったら今度はその3倍怒ってやらせようとしてしまうとか(苦笑)。それは反応しているだけ。叱る以外に何をしようと考えることはエネルギーがいるので、我々はついつい脳を節約しようとしてしまいます。
やってもやってもうまくいかず、本当に本当に底をついて、もうクリエイターにならなければ人生が終わってしまうという時に、人は皆クリエイターになると言います。その生き方が苦痛になるにつれて、クリエイター志向に転換する可能性が高まります。
犠牲者になってしまいそうな時は、「何が欲しかったのか」にフォーカスし直すのがポイントです。「心が望むことをなんでもできるとしたら?」
Choice Point. 私たちの人生は毎秒毎秒、選択の連続です。その時に私たちは、クリエイターになることを選ぶのか、犠牲者になることを選ぶのか。
2. 迫害者 → チャレンジャー への変換
一番パワフルなシフトです。
- ①自分が迫害者だと思っているものをどうやってチャレンジャーに転換するか
- ②自分が相手から迫害者だと思われている時に、どうやってチャレンジャーに転換するか
の2種類があります。
①に関して、怒りと許しが鍵になります。
迫害者に対して、まず怒りが湧きます。怒りの原因は大切にしているものがあるから。その怒りをパッションに近づけるために使います。
許しも大事です。自分と相手への許しなしには、このシフトは起こりにくいです。過去は変えられないですが、意味は変えられるので、辛かったことから学んだことを自分のVISIONを叶えるために、未来のために活かすということです。
オススメのワークもご紹介しました。
これまで迫害者だと思っていた人や環境を書き出して、7つの良かったことを書き出します。つまり、自分がどう学び成長できたかを見ることになります。
松村の具体的事例を入れながらご説明しました。
次に、自分が迫害者として見られている時にどうするか、②です。大切なのはあなたの意図です。
「自分がよく見られたい」「正しくありたい」「上にいたい」「相手に恐怖心を植え付けたい」という場合は、立ち止まって、謝罪して手放す。自分のことを考えている場合は。
一方で意図が、相手がクリエイターとして成長すること、相手の幸せと成長を本当に考えている場合は、意図したことが伝わらなかったことを謝って、本当の意図を伝えます。ただ、その人自身が自分の選択に決定と責任があることについて認識することが大事です。
3. 救済者 → コーチ への変換
人を助けたい人、世界に貢献したい人の一番の誘惑は、DDTの救済者の役割です。
相手をクリエイターとして見ることがまずは大事です。相手は創造的で、資源に満ちた存在で、望むものをつくり出す能力があるととにかく信じます。相手の結果に執着しないのがポイントです。
救済者にならないで支援したい時に気をつける点についてもお話ししました。
- 好奇心を持って質問する
救済者は「ああしなさい、こうしなさい」とアドバイスをする一方で、コーチは質問をします。特に、相手が欲しいものを明確にする質問をし、否定されたり阻止されてたりしてきた夢を明確にするのが有効です。
時々、提案もしますが、相手がするかどうかは気にしないのもポイントです。
最後にメッセージをお伝えして締めました。
Ari’s Academiaは皆の夢を応援し合える場です。
今日の一番の学びと次回までにやってみたいこと
皆さんからの感想です。
- 今日の一番の学びは、辛いことが沢山あったけど、ポジティブ心理学に出会えて、本当に良かったと実感しました~!!!亜里さんに出会えてアカデミカに参加出来て良かった。PPCも楽しみです。次回までにやりたいことは、内観を毎日しようと思います!
- 実は毎月セルフコーチングすることが、DDTからTEDに転換するキーなのかなと思いました。自分を内省し、何を求めているのか、強みをコーチングとして、クリエーターマインドを作り出していきたいです。
- やはりリアルで出席してBOR(ブレイクアウトルーム)で他の方の話も聞くと学び度合いが違いますね。逆境は人を成長させると改めて気づけました。
- クリエイターで生きると決める!いま居るところから離れるのは、逃げかな?とか、残された人は大丈夫かな、とか思ってしまうけど、それは周りを弱い人と見ているし、自分にそんな価値がないと自分で思ってしまうことになる、と気づけました。より良い過去は、なかったし、逆にこれから未来をつくるのは自分なんだと改めて思えました。今日もありがとうございました!
次回は「ユング心理学」をお届けします。お楽しみに!
Ari’s Academiaとは
Ari’s Academiaでは、代表の松村亜里が講師を務める月例講義や毎月のゆるいワーク課題などを通して、人間関係の悩みの改善、昇進・理想の就職なども起きています!
講義の他にも会員の自主的な部活動やイベントも盛んですので、一緒に学びたい仲間に出会うことができます。
月のどこのタイミングで入会されても、そこから1ヶ月単位での課金となりますので、入会は月初でなくても大丈夫です。
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