ニューヨークライフバランス研究所(NYLB)代表・松村亜里のオンラインサロン Ari’s Academiaは、国内外から250名以上が参加するコミュニティ。ここでは、参加メンバー最新の幸せになる研究を学び、世界中のn仲間とつながりながら、まずは自分自身がとびきり幸せになることを目指しています。
Ari’s Academiaでは、毎月1回、第一週の火曜夜または土曜朝に松村亜里の講義を実施。松村から今が旬の実践に結びつけやすい・幸せになる研究のお話、近況の共有、松村と初参加の方達との交流の機会など毎回濃い時間が繰り広げられています。
今年は、順番に様々な役に立つ心理学を学んでいます。
本記事では、11月4日(土)8:00より開催されたAri’s Academiaの様子をお届けします!
なぜ世界中で同じ現象が起こるのか? ユング分析心理学 前編
今回は、松村がすごーくお世話になった、一番最初に出会った、すごく影響された心理学をサロンでシェアしたいと思い、取り上げました。
まとめるのが難しすぎて、悪戦苦闘しましたが、すごーく好評でした!
日時:2023年11月4日(土)8時〜9時30分
会場:Zoom
主催:ニューヨークライフバランス研究所
参加者:46名(リアルタイム参加者をカウント。後日アーカイブ視聴も可能)
テーマ:なぜ世界中で同じ現象が起こるのか? ユング分析心理学
日本では三連休の中日の朝にもかかわらず、多くの方が調整してご参加くださいました!
冒頭にはこんなコメントをいただきましたよ〜。
- おはようございます!ユング、名前しか知らないので楽しみです!
- 私もユングは名前のみ知っています。楽しみにしていました♪
- おはようございます!忙しいけど、亜里さんの講義ははずせません!楽しみにしています!
ユングは、すっごく難しいけど、松村の人生には役に立った心理学です^^
まずは松村の近況報告からスタートしました。ハワイ旅行、PPC(ポジティブ心理学コーチング講座)スタート、抗がん剤最終日で鐘を鳴らす(治療は続きます)、リアルイベント、娘演劇、息子tutor、キャラクターストレングスプログラム2024などなど、引っ越しした地域の温かさやお仕事の近況をシェアさせていただきました。
ユングの分析心理学とは
分析心理学とは、カール・ユングにより提唱された心理学。ユング心理学とも呼ばれます。無意識を扱う深層心理学の1つです。
それまでにない、新しい概念をたくさん提唱しました(コンプレックス、ペルソナなどもそう)。
ユング(1875~1961)は、スイスの心理学・精神医学者です。フロイトの後継者になるかと期待もされていましたが、意見の違いから決別。
主に統合失調症の患者を治療していたので、それが彼の理論に影響しています。言語連想実験をしたり、晩年は夢や神話の研究もしました。
松村とユング心理学
心理学を最初に知ったのはユング。母親の本棚にたくさんのユングの本がありました。本棚にある本はユングの本、みたいな感じだったんです。
NYの大学では、ユングを学びたいということもあり、心理学講義を受講しました。「やっとユングが出てきた!」と思ったら、5分くらいで終わってしまって、教科書にも数ページくらいしかありませんでした…・。教授に質問したところ、分析心理学は難しすぎて説明できる人が少ないとおっしゃっていました。のちに松村が思ったのは、エビデンスがない理論は淘汰されてしまうから、ということです。
コロンビアの大学院では、輪廻転生の研究やスピリチュアリティの体験をシェアする講義を受講したこともあります。ちなみに松村の修士論文は、「共時性/シンクロニシティ」を取り上げました。その時の指導教授は、現在、コロンビア大学のスターになっています。
近年では、スピリチュアリティと心理学の科学が統合が進んできています。
ユングは当時、スピリチュアリティなことを言っていたので、批判されてきた側面もあります。
日本では、故・河合隼雄先生がユングをたくさん広めた方です。
役立つ理論
(何度も言っちゃってますが)本当にとても難しいので、松村が役に立った思うものをシェアしています。
集合的無意識
まず、フロイトが「無意識」というものを発見しました。「意識」は氷山の一角です。その下の部分の「無意識」がものすごく大きくて、そこに押し込めている、と説きました。意識にあるとストレスになり辛いから抑圧していると言われています。
ユングは無意識に大変興味を持ちました。ユングは無意識を「個人的無意識」と「集合的無意識」の2つに分けました(フロイトはこれに賛成しなかった)。個人的無意識は後天的なもので、集合的(普遍的)無意識は先天的なものとしました。
このように講義では、松村がユングとフロイトの違いを比較しながら、更に分かりやすく説明していきました。
ユングは無意識を肯定的に捉えたんです。意識の補償をしてバランスを取っていて、2つの無意識とうまく付き合っていくことで、より創造的な人生を歩める、と考えました。
共時性(シンクロニシティ)
「シンクロニシティ」は実はユングがつくった造語です。シンクロニシティとは、因果律によらない、意味のある偶然の一致のことです。統計的には説明が難しい偶然。原因と結果とは異なる原理で、偶然にしては偶然すぎることを指します。
シンクロニシティ(同時性・共時性)には、
- 心の状態が現実化すること(予知夢、正夢など)
- 離れた場所で起きていることを、同時(同時刻)に、心と体に類似の現象が発生すること
の2種類があります。
人の人生の中で、こういうのが頻繁んい起こる時期というものがあったりします。
松村が現在執筆中の本のテーマ、「ザ・エンパワメントダイナミクス」の中でも、自分が「何が欲しいか」にフォーカスすると、シンクロニシティやセレンディピティが起こると言及されていて、ユングの理論と親和性が高いなと思っています。
次に、BOR(ブレイクアウトルーム)に分かれて、シンクロニシティについてシェアしました。
今、あなたがここにあるのは奇跡!
人生はシンクロニシティの連続なのです。
元型論(アーキタイプ)
元型(アーキタイプ)とは、人類に共通するイメージを想起させるものです。強い感情、情動を伴うと言われています。
代表的な元型の種類をご紹介しますね。
- アニマ・アニムス:男性もしくは女性の中に存在する異性的な性質のこと
- ヒーロー
- グレートマザー:愛情や成長など母なるイメージで慈悲の存在
- ワイズオールドマン:権威や倫理観、秩序などをもたらす存在
- ペルソナ(仮面):社会生活を送る上で、求められた役割を演じられるよう機能する心
- シャドウ:もう一人の自分であり、自我を補完する役割を持つ
ユングは、世界のおとぎ話や神話の中にも共通点が見られると晩年は研究していました。松村は映画『スターウォーズ』の登場人物を例に取り上げてご紹介しました。
どの元型にもポジティブとネガティブと両方の側面を持つことが多いと言われています。ですので、ペルソナ(表に出している自分)とシャドウ(もう一人の自分)をできるだけ解離させず統合していった方がいいと松村は言います。泥酔する日本のサラリーマンなども事例として挙げました^^;
コンプレックス
実はコンプレックスもユングが最初に提唱したものです。一般的にユング心理学はそれほど知られていませんが、コンプレックスは有名ですよね。
(ちなみに、影とかペルソナとかシンクロニシティも皆さんよく聞いたことがあると思いますが、これもユングが最初に提唱したものです)
コンプレックスとは、意識にとって受け入れがたい内容を持つ複雑に絡み合った情動的な集合体のことを指します。意識にあるとストレスになるので、無意識に押し込められています。
コンプレックスは悪いイメージで捉えられがちですが、ユングは無意識と同じで、心の成長を促す肯定的・創造的な働きがあると言っています。
今年の3月4月に講義で取り上げたアドラーと比較してちょっとおさらいです。
- アドラーの回でお話しした劣等性とは異なります。劣等性というのは社会的にいいと言われているものが劣っているというもので、感情は伴いません。ただの事実です。
- 劣等感というのは、自分が人よりも劣っていると感じるもので、これは主観的なものになります。事実としては劣っていても劣っていると感じない人もいますし、優れていても劣等感を覚えている人もいます。
- 劣等コンプレックスというのは、「〜だからできない」という劣等感を理由に人生の課題に向き合えない状態のことです。アドラーは劣等コンプレックスと呼びました。劣等感をバネにして努力すれば、成長のエネルギーになると言っています。
ユングが言うコンプレックスというのは、劣等性とは異なります。何か両立しがたい、同化されていない、葛藤を起こすものが存在していることを意味します。偉大な努力を刺激して、新しいことを成し遂げる糸口ともなり得ます。
ここで、松村ならではの鋭い問いの時間を設けました。
松村の分かりやすく噛み砕いた講義を受けた後に、松村からの問いを毎月考えていくことで、難しい心理学も私たちの日常生活に役立つものとなっていきます^^
サロンメンバーの皆さんは、毎月第3週に開催されるGC(グローバルサークル)で更に深めて、シェアしていきましょうね!
まとめ
ユングの分析心理学は本当に難しいので、今回は松村に役に立ったものをいくつかお伝えしました。
いかがでしたでしょうか?
1900年代前半を生きたユングの理論。今では科学で証明できるものもあり、松村ならではの解説で、難しい理論も今の時代に役立つものが盛り沢山でしたね!
今日の一番の学びと次回までにやってみたいこと
皆さんからの感想です。
- 役割を強く生きてきているなと実感したので、そこを緩めて自分らしさとのバランスを取っていきたいです。好き放題に振舞っている人にイライラするのは、「うらやましい」の裏返しかもしれない。セルフコンパッションして自分を満たし、思ったことを言えなくても手帳に書き出したりしてアウトプットしたいと思います。ありがとうございました。
- ペルソナが強いと影も強くなる。
自由に世界を飛び回っている人にモヤモヤするということは、そこへの憧れがあると。
会社員というペルソナが強いのだな〜と感じました。
できることから、自由に行動することを取り入れたいです。
- コンプレックス、ペルソナなどとても興味深く、モヤモヤいらいらが「やりたいこと」に結びつくところでドキッしました。すでにユング心理学は実生活にも入り込んでいる面もあると思いました。わかりやすくお話してくれてありがとうございます。「自分が生きていることが肯定的で、自分のペースで生きていけること」「自分のやりたいことにお金をふんだんに使える生活」
今回も講義初参加の方々4名と松村のお話の時間も設けましたよ〜。
ユング分析心理学の方法や最終目標については、次回、12月のAri’s Academia講義でお伝えします! お楽しみに〜♪
Ari’s Academiaとは
Ari’s Academiaでは、代表の松村亜里が講師を務める月例講義や毎月のゆるいワーク課題などを通して、人間関係の悩みの改善、昇進・理想の就職なども起きています!
講義の他にも会員の自主的な部活動やイベントも盛んですので、一緒に学びたい仲間に出会うことができます。
月のどこのタイミングで入会されても、そこから1ヶ月単位での課金となりますので、入会は月初でなくても大丈夫です。
- Ari’s Academia $45/月
- NYLBの3回以上の継続講座修了生で初めて参加される方は、受講中、または終了後1ヶ月割引で参加できる場合があります。担当講師に確認ください。